泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

図書館新設を巡る「手柄独占」と「分断工作」を意図した市長ツイート

図書館新設という施策自体は素晴らしいと思いますが…

 

前回の本ブログ記事の冒頭で書いたとおり、泉房穂市長は、2022年12月8の市議会の質疑の中で、来年度から西明石、大久保、二見の三カ所に図書館を整備する旨を答弁しました。その後、泉市長は例によって、図書館関連の話題を頻繁にツイートされています。

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12月8日の市議会における図書館整備の市長発言は、宮坂祐太議員の質問に対する市長の答弁(回答)としてなされたものです。

 

当該質疑については、宮坂議員自身もツイートしていますが、これに対し、泉房穂市長は次のようにリプライしています。

 



 

このツイートに対し、市内在住の主婦の「ふくちゃん」さんが次のようにコメントしています。

 

 

全くもって同感です。それに、市長が個別議員のことを「市政についての勉強もしっかりとしておられる」と上から目線で評価するのはいかがなことでしょうか。当の宮坂議員が、「心ある議員」であり「市民目線での提案」されていることは、今さら市長がつぶやくまでもなく誰もが知っていることです。

 

だけど、「市民目線での提案」をされている「心ある議員」は、市長がツイッターで名指しで肯定評価している特定議員だけではありません。市民の代表として得票を得た、全市議が「心ある議員」であり、各議員の議会での発言は全て「市民目線での提案」のはずです。このような正当なマインドをもたない市長に、真っ当な市政運営ができる訳がありません。

 

泉市長が「今回の本会議でも「図書館新設の後押しとなる質問」をしていただいた」と発言していますが、「図書館新設の後押しとなる質問」をしてこられたのは泉市長推しの議員さんだけではありません。

 

図書館新設に取り組んでいるのは、市長自身と自分のお気に入りの特定議員だけであるかのような「手柄独占」と「分断工作」を意図した言動は、余りにもアンフェアで不誠実極まりない妄言と言わざるを得ません。

 

今回は備忘録的に、これまでの市議会における図書館新設を訴える質問について、いくつか列記しておきます。

 

(1)令和元年6月議会における国出拓志議員の質問(6月17日)

 2項目めとして、図書館の整備についてお聞きをいたします。

 本のまち明石を目指す本市ですが、明石駅前の市立図書館は連日大盛況となり、来館者も年間90万人以上とお聞きをしております。本を明石のまちづくりの中心に位置づけようとされている市長であり、所信表明でも新たな図書館の整備について検討するとのご発言もございました。そこで、今後の展開として明石駅前だけではなく、それ以外の地域、例えば大久保や西明石方面にそれぞれ図書館を整備するというお考えはありませんでしょうか。新設だけではなく、既存の施設を利用するなど、民間活力も考慮しながら、さまざまなアプローチで、新しく市内各所に図書館を整備していくことが、本市の目指す本のまち明石をより一層推進していくことになると考えますが、市としてはどのようにお考えでしょうか。具体的な方針をお聞かせください。

 

 

(2)令和元年9月議会における寺井吉広議員の質問(9月18日)

 次に、3項目めの本のまち明石について3点お聞きします。

 まず1点目は、本のまち明石に向けた現状と今後の取り組みについてであります。本のまち明石を目指す本市は、駅前にあかし市民図書館がリニューアルオープンして以来、市内の図書の貸し出し冊数が確実に上昇しています。移動図書館車体制の充実、全ての赤ちゃんを対象に読み聞かせの体験とともに絵本をプレゼントするブックスタート事業に続き、3歳児健診を受診する全ての幼児に絵本をプレゼントするブックセカンド事業、今年度から市内の全小・中学校に学校司書を設置するなど、本のまち明石にふさわしい取り組みを進めています。また、明石出身の芥川賞作家である上田岳弘氏が、あかし本のまち大使に任命され、さらに本のまち明石として進んでいくことが期待されます。現状と今後の取り組みについてお聞かせください。

 2点目は、市民ニーズの高い図書館の新設についてであります。本市は、平成30年4月1日に中核市に移行しました。全国の中核市には平均約5カ所の図書館が設置されていると聞きます。本のまち明石を目指す本市にとって、図書館の新設についてどのように考えているのかお聞かせください。

 3点目は、読書バリアフリーについてであります。視覚障害発達障害のある人が読書をしやすい環境を整える、いわゆる読書バリアフリー法が令和元年6月21日に成立し、点字図書や音声読み上げに対応した電子書籍の普及を、国や地方自治体の責務と定めました。また、従来の点字や拡大文字の図書に加え、IT機器の読み上げ機能などを使った障害のある人も利用可能な電子書籍を普及させ、質の向上を進めるため、地方自治体にも努力義務が課せられ、国と連携して計画をつくり実行していくことが求められています。本市の今後の課題と取り組みをお聞かせください。

 

(3)令和 3年12月議会における林丸美議員の質問(12月 6日)

 2項目め、本のまちを核とした住民サービスの向上についてです。

 本市は、いつでも、どこでも、だれでも、手を伸ばせば本に届く本のまち明石を掲げ、様々な事業を行っています。ブックスタート、ブックセカンドといった、赤ちゃんの頃から絵本に親しむことができる取組をしている本市において、保護者にとっても絵本は身近で、我が子にはたくさんの絵本に親しんでもらいたいという思いを持つ親御さんは多いです。しかしながら、絵本は結構高価で、子育てで何かと出費がかさむ中、そうそう本を買ってばかりもいられません。手軽に絵本を借りられる図書館という存在は、子育て世帯にとっては豊かな育児と家計の強い味方でもあります。本市では、明石駅前と魚住の2か所に図書館が整備されていますが、近くに図書館がない地域の方々にとっては、まだまだ図書館の本は遠い存在です。移動図書館も市内各地をくまなく巡回していますが、市民にとっては近くに来るのは月に1度、昼間の時間帯です。今は共働き世帯も多く、昼間の利用の機会は限られます。仕事帰りや子供の送迎、買物のついでといった生活圏内、生活動線上で本を借りることができたらというお声を市民の方からお聞きしています。そこで3点お聞きいたします。

 1点目、あかし市民図書館、西部図書館の市内2館の図書館と移動図書館について、利用者数や貸出し数などの利用状況について、また、市民からの意見として把握されているものがありましたらお聞かせください。

 2点目、図書を受け取ることができる窓口の増設について。現在、図書館がある場所は、明石駅前と魚住の2か所で、その他の地域にお住まいの方にとって利便性が高いとは言えません。今お住まいの地域でも気軽に本を借りることができるように、その窓口を増やすことはできないでしょうか。今、図書館のホームページから本のインターネット予約が可能ですが、受取りは2か所の図書館と移動図書館でしかできません。例えば、各地域のサービスコーナーやコミセンといった施設、ほか委託先などで受け取ることができれば、もっと図書館の本に手が届きやすくなると考えますが、市の見解をお聞かせください。

 3点目、図書館分館及び市民の交流スペースの設置について。先ほどの2点目の質問でお聞きしたように、本を受け取る窓口が増えれば、当面の利便性は高まると考えますが、将来的には分館または出張所のような位置づけで、小規模でも構わないので市内のどの地域にお住まいでも利用しやすいように、図書館は増やしてほしいと考えます。ただ、その際には、この明石にはない児童館の機能、地域の子供が安心して過ごすことができるスペースや、子供の文化拠点、学習室、また、子供に限らず幅広い層の市民が交流できるスペースを併設することで、本のまちの名に恥じない、本を通じた文化の醸成につながるのではと考えます。地域に根差した小規模の図書館設置について、見解をお聞かせください。

 

ちなみに、3つ目の林丸美議員の質問に対しては、横田秀示政策局長が次のように答弁しています。

 政策局長でございます。

 私からは、御質問の1項目め、大久保駅周辺の公共公益施設用地の整備計画について、1点目のJT跡地の公共公益施設用地及び2点目の大久保駅東公園南側の公共公益施設用地の整備計画について、併せてお答えいたします。

(中略)

 そのような中、当面の間、歳入の確保及び維持管理費の削減を図るため、2014年度から3年更新で時間貸駐車場として民間事業者へ貸付けを行っているところでございます。また、議員御指摘の近接する大久保市民センターにつきましては、築後39年が経過しておりまして、これからの老朽化が課題となってまいります。そのため、これら3つの公共公益施設用地につきましては、大久保地区のみならず、市内全域の公共公益施設の立地条件や今後の在り方、また、先ほど市長から答弁がありましたように、本のまちに向けた図書館整備の可能性など、まちづくりの方向性を踏まえながら、様々な観点から幅広く一体的に検討する必要があると考えております。これらの土地の利活用につきましては、これまでも内部検討を進めてきたところでございますが、今後、市民の皆様のために、当該土地を有効活用できるよう、議会はもとより地元をはじめ、多くの市民の方々の意見をしっかりとお聞きしながら検討を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願いいたします。

 

政策局長の答弁からは、図書館整備については、内部検討が進められてきたことが伺えますが、それにしても、引退を表明したはずの市長がどうしてこのタイミングで突如、図書館新設を公言したのでしょうかね。きな臭い政治的意図・野望を感じてしまいます。