泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

「妊婦への臨時特別給付金」の財源は市長のポケットマネー? 泉房穂の盗人根性(その5)



さて問題です。明石市では「妊婦への臨時特別給付金」として令和4年3月31日時点で妊娠している妊婦に対し、10万円が支給(予算額は2億2100万円)されました。この事業の財源は何だったのでしょうか(費用は誰が払ったのでしょうか)?

(1):泉房穂市長のポケットマネー(個人資産)
(2):明石市の市税(市民があまねく負担)
(3):国の税金(国民があまねく負担)
(4):明石市の市債(市民が将来負担する借金)
(5):その他

 

この事業を巡っては、「えりを@0歳児ママ」さんが、「生まれてくる我が子のために有意義に使います!」と謝意をツイートしておられますが、それに対し、我らが泉房穂市長は「明石市独自に拡充を図らせていただきました。」「妊婦・出産・育児には、お金がかかりますよね。足しにしていただければ幸いです。」とリプしておられます。



「俺のポケットマネーで、慈悲を施してやったんだゼ。妊婦ども、俺に深謝せよ」と言いたげな、泉市長らしい恩着せがましいツイートです。この事業、もし仮に市長のポケットマネーで行われているのではれば、大きな顔をして威張っていたとしても許容すべき余地はあります。だけど、そうでないのであれば、市長が、傲慢な態度で自慢するような話ではありませんね。

 

余談ながら、泉房穂市長には、実のところ妊産婦を思いやる心がこれっぽちもないことは、「赤ちゃんを抱えたお母さんを当選させたい」などと妄言を吐いていることからも、明らかなことでありますが。

akashi-shimin.hatenablog.jp

 

 

「妊婦への臨時特別給付金」とは?

令和2年度以降、コロナ禍において、市民を対象としたナンとか給付金といった、似たような名称の事業が、次から次へと実施されました。それぞれ対象が異なり、申請期限が過ぎれば受給する権利を喪失するので、市民は、それぞれの給付金についてフォローするのに追われていたと思います。

 

さて、コロナ禍における各種のナンとか給付の事業は、国の制度として全国一律に実施されたものと、自治体(都道府県や市町村)が企画立案して実施されたものとがあります。そして後者の自治体が実施した給付金の中には、国の制度である給付金事業の対象から漏れた人を救済する、補足給付として実施されたものが少なからず存在します。

 

このような補足給付の例として、前回の本ブログ記事で取り上げた「赤ちゃん応援給金給付事業」があります。この給付金は、「特別定額給付金」(全国一律に、令和2年4月27日に生存した全国民を対象に10万円が給付されたやつです)の対象から漏れた「令和2年4月28日から令和3年4月1日まで」に生まれた新生児に対し、10万円が給付されたものでした。明石市の独自施策と謳われながら、他の自治体でも類似の事業が実施されており、しかも財源はほぼ全額が国から市に交付されたものであることは前回の記事で紹介したとおりです。

akashi-shimin.hatenablog.jp

 

今回取り上げている「妊婦への臨時特別給付金」についても、「赤ちゃん応援給金」と同様に、国の制度が根っこにあって、国の給付事業の対象外となった人たちを救済する補足給付としての位置づけで実施されたものなのです。

 

根っこにあった国の制度とは、具体的には、令和3年度の「子育て世帯への臨時特別給付」です。この事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で子育て世帯の生活を支援することを目的として、国が計3兆円近い財源を確保し、市区町村を経由して、平成15年4月2日から令和4年3月31日までに出生した児童に対し、1人あたり10万円相当の給付が行われました。

 

(註)厳密に言うと、国の制度である令和3年度「子育て世帯への臨時特別給付」には、所得制限が設けられており、高所得世帯は対象外とされていました。ただ、明石市を含め多くの市町村では、国の制度の対象外となった高所得世帯に対しても、市町村の事業としての位置づけで補足給付がなされました。ちなみに、高所得世帯への補足給付の財源については、大半の自治体において国の補助金である「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」が活用されており、結局のところ、こちらもお金の出元は国だったことに相違ありません。

 

令和3年度の国家予算を活用した事業なので、わが国の財政の仕組みでは、令和3年度末である令和4年3月31日の時点で、この世に生まれてきている子どもが対象となります。予算の制度上、令和4年3月31日が誕生日の新生児には10万円が給付されますが、一日違いで4月1日に生まれてきた新生児は残念ながら対象外となってしまいました。

 

それだと不公平ではないか、という不平不満の声が、4月1日以降が出産予定日の妊婦さんたちの間で高まりました。そこで、対象外となった人たちを救済するための補足給付が、明石市では、「妊婦への臨時特別給付金」としての形で実施されたのです。

 

「妊婦への臨時特別給付金」の財源は?

国の「子育て世帯への臨時特別給付」の対象から漏れた4月1日以降生まれの子ども達の世帯をサポートするという観点からは、令和2年度の「赤ちゃん応援給金」と同様に、4月1日以降生まれの新生児の保護者に給付金を渡すという制度の立て付けにすることもあり得ました。だけど明石市では、「4月1日以降生まれの新生児の保護者に給付金を渡す」という形式を選ばず、「3月31日時点の妊婦に対して給付金を渡す」という制度設計がなされたのです。どちらも政策効果はほぼ同一ですが、強いて違いを言えば、前者では双子の場合は2人分の20万円が給付されるのに対し、後者は双子であっても妊婦1人に対する支給なので10万円に留まる、という点が異なります。

 

 

「妊婦への臨時特別給付金給付事業」は、令和4年度4月臨時市議議会で、補正予算が組まれました。対象者としては令和3年3月31日の妊婦として2200人が見積もられ、1人あたり10万円で総給付額は2億2000万円、それに事務費として100万円(需用費30万円+役務費70万円)、計2億2100万円が計上されました。

https://www.city.akashi.lg.jp/zaimu/zaisei_ka/shise/zaise/aramashi/hoseiyosan/documents/r4hosei4gatu.pdf

 

(註)名称が似通って紛らわしいですが、この事業と、「出産応援給付金」とは全く別物です。「出産応援給付金」は、国が令和4年度第2次補正予算により事業化したもので、令和4年4月1日以降に生まれた妊婦に対し、伴走支援の一環として、全国一律に5万円相当の給付を行うものです。明石市で「妊婦への臨時特別給付金」の給付を受けた妊婦さんは、事後的に「出産応援給付金」も給付されるので、2度おいしい想いをしたことになります。

akashi-shimin.hatenablog.jp

 

 

では、「妊婦への臨時特別給付金給付事業」の財源は、というと、全額が国からの補助金である「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」で歳出予算が組まれています。冒頭の質問の答えは(3)になります。決して、泉市長のポケットマネーによる事業ではなかったのです。

 

泉房穂市長は、常日頃、国は国民や子どもに対して無為無策で冷たいだの、国を変える必要があると宣っています。2月24日も朝から、ツイートで次のように絶叫しておられました。



子育て支援をはじめ市政運営に、国の税金をふんだんに活用していながら、あたかも自身のポケットマネーで給付しているかのように装い、国に対し更にお金をむしり取ろうとする強欲詐欺師も真っ青の鉄面皮な泉房穂市長の盗っ人根性は、本当にお見事ですね。

 

 

尚書明石市「妊婦への臨時特別給付金」の政策過程論

泉房穂市長は、明石市の妊婦やこども支援策をすべからくご自身の手柄であるかのように常々自画自賛し、市議会のことを抵抗勢力であるとして口汚く罵り攻撃しています。が、果たして市議会は、妊婦・子育て支援策を妨害する抵抗勢力なのでしょうか。

 

市議会の議事録を確認すると、泉市長のこのような主張は失当で、事実を歪曲した妄言であることが明らかとなります。ちなみに、「妊婦への臨時特別給付金」については、令和4年3月議会における松井久美子議員の質問・提案が発端であることが判ります。

 

令和 4年 第1回定例会 3月議会 (第2日 3月 2日)

○議員(松井久美子)登壇  公明党の松井久美子です。4項目の質問をさせていただきます。

 1項目めは、コロナ禍で出産を控えた妊婦への10万円の支援について質問いたします。

 公明党は、コロナ禍で苦しむ全国民に10万円を給付することを訴え、令和2年4月、特別定額給付金が決定し実現いたしました。さらに長期化するコロナ禍で、特に子育て世代に大きなダメージを与えていることから、令和3年の衆議院選挙の公明党の公約として、18歳以下(高校3年生まで)の子供に1人10万円相当の給付を訴えてまいりました。そして、昨年の12月、国の子育て世帯への臨時特別給付金が決定し、本市でも18歳以下(高校3年生まで)1人当たり10万円の子育て世帯への臨時特別給付金支給が実現しました。たくさんの方から、助かりますと喜びのお声を聞かせいただいております。一方、大阪府枚方市では、コロナ禍で子供を授かった家庭を応援するため、妊婦への臨時特別給付事業を開始し、市独自に10万円を支給しています。2020年、国内で生まれた子供は84万832人と、前年より2万4,407人減って過去最少となっています。新型コロナウイルスの影響も重なり、日本の少子化が加速しています。こうした背景もあり、コロナ禍で出産を控えた妊婦の家庭でも、出産や子育てへの不安が大きく、感染予防のために支出もかさんでいます。出産を控えた妊婦への10万円の支援も必要ではないでしょうか。

 

○こども局長(永富秀幸)登壇  こども局長でございます。

 御質問の1項目め、コロナ禍で出産を控えた妊婦への10万円の支援についてお答えいたします。

 コロナ禍の中、出産を控える妊婦は、胎児の成長や出産について様々な不安を抱えていることから、本市では妊婦の方々の気持ちに寄り添った支援を行っているところでございます。支援内容といたしましては、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、妊婦の方々からは、感染してしまった、または、濃厚接触者になったがどうすればよいかなどの相談が増えている状況でございますが、本市では妊婦の方々の状況や希望によって、オンラインでも相談を受ける環境を整えるなど、保健所や医療機関と連携を図り、速やかに必要な支援につなげているところでございます。また、経済的な支援としましては、妊婦の方々にこれまでも妊婦健康診査費の助成や、外出の支援として、5,000円分のタクシー券の交付を行っており、また、令和2年12月からは、分娩前に医療機関新型コロナウイルス検査を受けた場合に、上限2万円までの助成を行うなど、感染対策への費用負担の軽減を図っているところでございます。

 こうした中、今年度、子育て世帯への支援として、国の令和3年度子育て世帯への臨時特別給付金が実施されましたが、令和4年3月31日までに生まれた子供が対象となっていることから、令和4年4月1日以降に出産を迎える妊婦の方々までは給付金が支給されません。このような状況を踏まえ、市独自の取組として、妊婦の方々へ給付金を支給している自治体もございます。本市としましても、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、精神的、経済的な不安を抱え過ごされている妊婦の方々に対し給付金を支給することについて、財源等も含めまして検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。

 

○議員(松井久美子)    2回目の質問をさせていただきます。1点目の、コロナ禍で出産を控えた妊婦への10万円の支援についてですが、財源の確保がもし可能であれば、早期に実現ができるように取り組んでいただきたいと存じますが、いかがでしょうか。

 

○こども局長(永富秀幸)    こども局長でございます。

 現在お困りになられている方々への支援は、時期を逸することなく早いほうがいいと考えております。そういった意味で、6月議会では支援が遅くなってしまいますので、議会とも御相談させていただき、実施時期等も含め検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○議員(松井久美子)    検討をよろしくお願いしたいと存じます。

 

大阪府枚方市における先行事例を踏まえた松井議員からの質問に対し、永富こども局長は、妊婦に対する給付を前向きに検討する旨の答弁を行い、さらに、6月議会では支援が遅くなってしまうので、早めに制度化することを明言しています。そして実際、4月6日に臨時議会が召集され、当該給付金事業にかかる補正予算が審議され、成立したのです。

 

3月議会での松井議員の質問については、おそらく松井議員と泉市長との間で事前に、当該事業の実施について内々に合意がなされていたと思われます。松井議員の立場にたってみると、自身の提案により実施された施策であるのに、泉市長がさも自身の手柄であるかのように図々しく威張っている状況に立腹するのは無理もないことです。

 

ちなみに、文教厚生常任委員会での補正予算審議では、千住啓介議員が議案に賛成の立場にたちながらも、素朴な疑問をぶつけるというスタイルで、本質的な質問を投げかけています。最後に、千住議員の質疑もちょっと長めですが引用しておきましょう。

 

令和 4年 文教厚生常任委員会( 4月 6日)

 

○千住啓介委員  ついこの間、数週間前に令和4年度の予算が可決されたところでございます。このタイミングで4月議会を開いて、会期中でございますので、開くということは問題はないのかなとは思うんですが、つい数週間前に令和4年度予算を可決したのに、なぜこのタイミングで補正予算を上げてきたのか、まずその理由を御説明頂けますか。

林健太委員長  永富こども局長。

○永富こども局長  こども局長の永富でございます。

 先ほどの千住委員の御質問でございますが、先日の3月議会におきまして、松井議員から、コロナ禍で出産を控えた妊婦の家庭でも、出産や子育てへの不安が大きく、感染予防のために支出もかさんでいると。子育て世帯への10万円と同じように、妊婦への10万円も必要ではないかと。可能であれば早期に支給してもらいたいというような御質問を頂きました。私のほうから、財源等も含め検討する、ただ、お困りになられている方々への支援につきましては、時機を逸することなく早いほうがいいと考え、6月議会を待っていては支援が遅くなってしまいますので、実施時期等も含め検討してまいりますというような御答弁をさせていただきました。

 その後、検討をしました結果、財源等にも目途がついて実施できると見込みましたので、年度明け早々ですが急遽、御提案をさせていただきました。

 以上でございます。

林健太委員長  千住委員。

○千住啓介委員  ということは、議員の提案の下で庁内で議論したということでございますが、では、この財源、まあまあの額の財源が、何とか確保できるということで、じゃあ予算編成のときにどうしていたのかなと思うんですよね。2億2,000万円を予備費か何かで余らせていたのか、しかもそこは、何かこう、何も使わない額で置いていたのか、そういうのがあったのかということですよね。そこも少し理解しがたいですね。何かしらの交付金があったからでないわけですよね。ただ、これは交付税の対象になるんですよね。その辺り、ちょっと財源の元のところはどの辺りなのか、お聞かせいただけますか。

林健太委員長  永富こども局長。

○永富こども局長  財源につきましては、先ほども御説明いたしましたとおり、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金ということで、その分がまだ残っておりましたので、それを使わせていただくということでございます。

林健太委員長  千住委員。

○千住啓介委員  だからその余っていたとか、おかしいと思うんですよね。それがあるんだから、次の予算を何かしら削ったわけでもないんですか。そこは令和4年度の当初予算審議の中で、ここはしっかり議論してきたわけじゃないですか。今、いろいろな形で皆さん困っているというふうなことがあるんだから、そこはまず、そこに充てていくべきじゃなかったのかなとも思うんですね。

 確かに、議員を通して市民の声を拾っていただいたと、しっかりそれを政策に反映していただいたというところは評価したいところではありますが、そういった何か、そこをどのように財源確保してきたのか。じゃあ当初予算審議は何だったのかというふうな話があるんですけどね、その辺り、統括理事どうお考えですか。

林健太委員長  佐野統括理事。

○佐野統括理事  統括理事の佐野でございます。

 財源についてでございますけれども、審議をしていただきました今年度の予算というのは、通常業務プラス前年度中に様々と議論した新規事業について御議論いただいて予算を通していただいたところでございます。

 今回のこの妊婦へのというふうな部分につきましては、改めて3月議会で御意見も頂きましたけれども、それを実施するならば、本当はそれを昨年度中にしっかりと市として当初予算の中で考えている事業であれば、当然、おっしゃるとおりかと思うんですけれども、この議論につきましては、3月の議会で御意見を頂いた中で、それから後に市としても考えまして、そういったところで実施していくに当たっては、このコロナ禍ということですので、この臨時特別交付金を利用させていただいて実施するというふうな形での整理をしたところでございますので、当初予算との関係というのは、そう理解をしていただければありがたいかなと思います。

 また、この4月当初にということに関しましては、私の理解としましては、やはりこれから先の妊婦さんにお渡しするということであれば、もう少しじっくり検討して、本来の6月議会への提案なんですけれども、コロナ禍で妊婦だった方という国の臨時交付金との兼ね合いがございます。やはりこれは遡っての方に、妊婦さんだった方にということでお渡しするわけですので、そういうようなことで4月に実施を、この委員会で御議論頂かないと、いつまでも妊婦さんにということでは、ちょっと財源も持ちません。そういったことから、この4月に提案させていただいたということでございますので、御理解を賜れればと思います。

 以上です。

林健太委員長  千住委員。

○千住啓介委員  しっかり予算を、場当たり的ではなくて、急遽、スピード感を持ってというふうな形で言えばそうですけど、何かこういった組み方は、私は場当たり的にやっているのかなと思うので、計画性がないようにも感じられますので、そこはしっかりとまた庁内で議論していただきたいなと思います。

 あと、今後どうするんですかという話です。いわゆる6月末までに妊娠している方というふうな、申請期限が6月末ですから。じゃあそれ以降の7月の方はどうするんだ、8月の方はどうするんだという議論に、またなってこようかと思うんですよ。今、コロナが収束をしていますが、今からも、ひょっとすればまた次の波が来るとも言われております。そんな中で様々な御苦労をされる市民の方が増えるかと、これも予測されるんですね。

 今後もし、そうなったときにどうしていくのか。なった場合に、大変だった場合に、すぐまたお金を給付していくのかという、こんな議論にはなるのかなと思うんですが、その辺りは庁内ではどうお考えでしょうか。

林健太委員長  佐野統括理事。

○佐野統括理事  統括理事の佐野でございます。先ほど申し上げましたとおり、今回の分につきましては、国の臨時交付金の兼ね合いがございまして、出産が3月31日までにお生まれになった子供さんという立てつけがございましたので、そのときに妊婦さんだった方に、今回については子供さんが生まれているという状況ではないですけれども、妊婦の方で御苦労された方についてということで、この基準日を設定し、その3月31日で妊婦だったということからすると、その方のお生まれは様々でございますので、6月の申請のところまではお受けするという、3月31日の時点での妊婦で設定したら、こういうスキームになっております。

 あくまでも、国の臨時の、出生をされた子供さんに対する交付金に併せて、そのときに妊娠中だった方についてもというふうなことで、今回、提案をさせていただいている妊婦さんの方への給付金というものを考えておりますので、今後、またコロナのほうがまだまだちょっと収束はしておりませんので、妊婦、子供以外の様々困窮されている方はたくさんいらっしゃると思うんです。その方についての支援というのは、引き続き、状況も鑑みながら検討していくものと考えております。

林健太委員長  千住委員。

○千住啓介委員  ということは、先ほど、国の交付金に準じてということでした。しかし、この前の12月の議会でも、市長は国の政策を待たずして市がやったとか、市単独でやるんだみたいな話があったんですけど、これは国の基準に合わせてということで、何か財源の使い方が矛盾しているような気がするんですよね。片や国に合わせて、財源は国に合わせてやりましたと。PRするときは、明石市独自でやっているんです、国の施策を待たずにとか、それが何かちぐはぐ感がやはりあるよねと思うんですね。ここはしっかりまた議論をして、庁内でもこういう意見があったということを共有していただきたいです。

 先ほど、統括理事から話があったように、妊婦さんは大変だったなあとは思うんですけども、それ以外に悲鳴が上がっている、市長がよく言う、市民の悲鳴が聞こえないのかと、よくおっしゃいます。私は、その方々にも何かしらするべきだったのかなと思いますし、この妊婦さんだけというところも、何かまだ税の使い方、公平性、本当に正しいのかというのは、私たち議員もしっかり議論をしていかなくてはならないと、考えていかなくてはならないと思っておるところでございます。

 そんな中、ちょっと御質問させていただきますが、他に、こういった給付等は今、考えているのか。次のコロナ対策等は考えているのか、ちょっとお聞かせいただけますか。

林健太委員長  佐野統括理事。

○佐野統括理事  統括理事の佐野でございます。今の時点では、本当にコロナの状況がこれから先どうなるのか、第6波と言われていますけれども、第7波がやってくるのか、ワクチンの関係等によって落ち着くのかというところも、状況を鑑みてみないといけないと考えております。

 市として全体として、やはり皆さんお困りというのは市民の方全員だと思いますので、そういう中でどういう方に支援をしていったらいいのか、現実的にはこういった給付型のものがいいのか、もう少し別のソフトの事業なのかということも引き続き、それはこども局だけではなくて、総合的に判断するものだと思っております。今の時点で、何かこういったことをすると決まっているわけではございません。

林健太委員長  千住委員。

○千住啓介委員  本当に困っている方、妊婦さんも大変だったなあとは思うんですけども、ほかにも困っている方もいらっしゃいますし、また、違う形でやっていかなくてはならない事業、福祉だけではなくてやっていかなくてはならないということもございますので、給付していくことだけでなくて、他にも税のバランスということを考えていただきたいなとも思うんですね。

 ましてや、3月議会の委員会で統括理事にもお答えいただきました。当時の副市長にもお答えいただきまして、私、民生費がかなり膨れ上がっているという話もさせていただきました。その中でしっかりバランスをみながらやっていきたいということで、そうであれば分かりましたということで予算に私たちは賛成したわけであります。それで、すぐにまたこういった形で出してくる。何かね、その場しのぎのような形がして、私は少し納得がいかないなと。本当に行政の方々の意見というのはしっかり重たいものでもありますので、言ったことはしっかりとその辺は検討しながら、行っていただきたいなということを強く意見として申し上げます。

 私からは、以上です。