泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

岸田総理にラブコールを送り続けるも、全く相手にされない哀れで滑稽な泉房穂明石市長

まずは、2022年9月8日の泉市長のツイートを引用しましょう。

明石市のこども施策」に関する視察が相次いでいる。市長や市議らが全国各地から(北海道や沖縄からも)お越しになっている。最近は国会議員の視察も増えており、政党の代表も何人か来られている。ちなみに、岸田総理ではない。「総理、明石市としてはいつでも大歓迎なので、一度いかがでしょうか」

 

泉市長は、個々の人間をかけがえのない人格として平等に扱うという平等主義の発想は皆無で、自身にとっての利用価値の高さで個々人を序列化する差別主義者だという魂胆が、こういうところにも露呈していますね。

 

一介の市長や市議らが視察に来たとしても、自身によってメリットがないと判断すれば、副市長以下に対応を任せるなど粗雑な扱い。ところが、自身の宣伝材料として利用価値のある、そこそこ名前の知れた市長や有名人が明石市に視察にやってくると、自らしゃしゃり出てゴマをすり、誇らしげにツイートでPR。国政政党の党首クラス(代表)あれば、勝ち誇ったかのように、視察の模様をツイートにアップしています。

 

 

 

立憲民主党や国民民主党の党首が昨年9月に相次いで明石市を訪問したようで、泉市長は喜び勇んで、大はしゃぎされています。だけど、序列主義かつ権力主義者である泉市長にとっては、本音では、野党の党首訪問では十分満足できないのです。

 

権力を批判しながら、自身が権力を握りたい泉房穂市長にとって、時の権力者は批判の対象であると同時に、すり寄って愛想を振りまく相手なのです。自身を箔付けするために、何としても権力者に明石に来て貰いたい、権力者と面会したい。このような本心が、泉市長のツイートから滲み出ています。

 

塩村あやか議員による岸田総理への泉市長との面会の働きかけ

 

2022年6月7日には、参議院内閣委員会でのこども家庭庁設置法案等の審議に係る参考人として、泉房穂市長が招聘されました。そのことは、泉市長自身がこれまでに何度もツイートで自慢しておられます。さて、内閣委員会委員として泉市長の参考人説明を聞いていた塩村あやか議員は、泉市長の講演にいたく感銘を受けたようで、翌週の6月14日に開催された内閣委員会で、泉市長と面会して子育て支援策について意見交換するよう岸田総理に質問しています。

 

塩村議員から、泉市長と直接面会して直接対話するよう勧められた岸田総理は、「明石市の取組については政府としてもいろいろ情報はいただいておりますが、一方で、先駆的な取組をしている市長さん、全国一千七百を超える市区町村の中で意欲的な取組をしている市長さん、首長さんは大勢おられます。そういった皆さんの意見、それぞれ大事にしなければならないと思います」と答弁し、泉市長とは会う気はないということをほのめかしています。

 

その上で、岸田総理は、質問者である塩村議員へのリップサービスとして、「チャンスがあれば(意欲的な取り組みされている首長さんの)お話を聞かせていただきたいと思っております。」という麗句で答弁を締めくくっています。

 

このときの質疑を国会会議録から引用しましょう。

 

第208回国会 参議院 内閣委員会 第22号 令和4年6月14日

 

○塩村あやか君 (中略)

 日本は今深刻な少子化でありまして、これ一刻も早い改善が私は必要だと思っております。この明石市の子供政策は、子供も幸せ、家族も幸せ、町も好循環で潤ってきていると、そして出生数もアップという八方よしですよね。

 日本の未来のために、総理、是非総理が泉市長と直接お会いをして意見交換をしたらどうかというふうな声も出ております。いかがでしょうか

 

内閣総理大臣岸田文雄君) まず、先ほども少し触れさせていただきましたが、泉市長御自身からのヒアリングの結果、政府としても参考にさせていただいております。

 昨年末に閣議決定した基本方針では、こども家庭庁の基本姿勢として、地方自治体との連携強化、これを掲げているところであり、こども政策担当大臣あるいはこども家庭庁において、先駆的な子供政策に取り組んでいる自治体との情報共有あるいは対話、丁寧に行っていくことを通じて、国の子供政策、充実を図っていきたいと考えております。

 そして、委員の御質問は、泉市長と直接対話をされないかということですが、明石市の取組については政府としてもいろいろ情報はいただいておりますが、一方で、先駆的な取組をしている市長さん、全国一千七百を超える市区町村の中で意欲的な取組をしている市長さん、首長さんは大勢おられます。そういった皆さんの意見、それぞれ大事にしなければならないと思いますので、まずは、これ、先ほど申し上げたこども政策担当大臣あるいはこども家庭庁においてこの情報収集、まずはさせていただく中で、政府としても、その意見、情報収集や意見を承る在り方を整理したいと思います。その中でチャンスがあればお話を聞かせていただきたいと思っております。

 

 

岸田発言の「チャンスがあればお話を聞かせていただきたいと思っております。」という発言が、社交辞令に過ぎないということは、通常の判断能力を有する人であれば至極当然に理解できることだと思われます。けれども、お世辞に弱い泉市長は、総理答弁を真に受けてしまったようです。岸田総理と面会できるんだ、と勇み立った泉市長は、6月14日に、次のようなツイートを書き込んでおられます。

 

岸田首相は「先駆的・意欲的な取り組みをしている首長は全国に大勢いる」とし、「チャンスがあれば」とのこと。
承りました。
それら首長に声をかけて、総理との『意見交換会』を企画いたしますので、宜しくお願い致します。
官邸に、日程調整の連絡をさせていただきます。

 

このツイートに対し、「蒼天既死(政治)」氏から、「お前が勝手に岸田のスケジュールを決めるな!!気持ち悪い」という批判が寄せられたようです。この批判に対し6月16日に泉市長は、珍しく謙虚に「申し訳ありません」と詫びを入れつつ、「ちなみに、私の方から会いたいと言い出したわけではありません」と抗弁しています。

 

おいおい、岸田総理は、泉市長と会いたいなんて一言も言ってませんよ。総理に会いたいのは、泉市長、あなたのほうでしょ(笑)。平然と事実を捏造する泉房穂なる生き物は本当に滑稽です。

 

ともあれ、参議院内閣委員会での参考人招致や泉市長自身の懸命な売り込みがきっかけとなり、明石の子育て支援についての「知名度」が上昇する中で、2022年6月以降、政治家による明石市の視察の頻度もあがっていったようです。このような中で飛び出したのが、冒頭の9月10日のツイートなのです。

 

一介の市長や市議、さらには役職無しの単なる国会議員、野党党首のような雑魚なんて、もはやどうでもいい。泉市長にとって、自分をさらに権威付けするためには、何が何でも総理と面会して、自身が総理に子育て支援策について講釈するというパフォーマンスをして目立ちたい。総理が明石に足を運んだという、実績をつくりたい。このような念いで必死だったのでしょう。

 

9月12日には、塩村あやか議員のツイートにリプする形で、岸田総理に秋波を送っておられます。

国会質疑で、岸田総理は「機会があれば、明石市長ともお会いしたい」と答弁された。機会はいくらでもつくる。いつどこそこでと言っていただければ駆け参じる。明石市に視察にお越しであれば喜んでお迎えする。明石市の子ども施策、大いに参考になると思いますが、総理官邸の皆さん、いかがでしょうか?

 

おっとっと、ここでも、泉房穂市長得意の事実の歪曲が見られます。過去の答弁をつぶさに調べましたが、岸田総理が、「機会があれば、明石市長ともお会いしたい」と答弁した事実は存在しません。類似の言い回しとして、上述のとおり6月14日岸田総理は、「チャンスがあればお話を聞かせていただきたいと思っております」と答弁していますが、答弁の中では「お話を聞かせていただきたい」相手が誰であるか明確ではありません。「明石市長ともお会いしたい」というのは、泉市長の早とちりの思い込みに過ぎません。

 

結局、岸田総理が視察したのは、明石市ではなく…

泉房穂市長の「好循環」やら子育て支援策の財源に関する虚飾だらけの虚偽説明の嘘を見抜くことができず、すっかり泉市長の信奉者になってしまった塩村あやか議員は、国会質疑の場において繰り返し、総理や関係閣僚に対し、泉市長と面会するよう呼びかけてきました。

 

11月1日の参議院内閣委員会において、塩村議員は小倉將信大臣に対し、岸田総理が泉市長と面会するよう働きかけるべきだと質問しています。まずは、塩村議員の質問を引用します。

第210回国会 参議院 内閣委員会 第2号 令和4年11月1日

○塩村あやか君 (中略)

 最後の質問、がらっと変わるんですが、子供政策を成功させた泉房穂明石市長、退任予定ですが、と岸田総理が面談するように、私、何回も言ってまいりました。是非これ、小倉大臣からも働きかけていただきたいんですね。自民党の石井議員が予算委員会で取り上げていた合計特殊出生率二・九五の岡山県奈義町の奥町長も子供政策適任だというふうに思います

 少なくともこのお二人、総理が子供政策をちょっとないがしろにしているんじゃないかという声も聞こえてきているので、こうした印象を脱するべきだと思っているんですが、こうしたこと、しっかりと小倉大臣の方から総理に訴えて、段取っていただけないでしょうか、お伺いいたします。

 

このときの塩村議員の発言では、総理が子育て支援策について意見を聞くべき首長として、泉房穂市長とともに、岡山県奈義町の奥町長の名前を挙げています。塩村委員の質問に対する小倉大臣の答弁も引用しましょう。

 

国務大臣(小倉將信君) まず、子供政策については、総理も、常に子供の視点に立って、その最善の利益を第一に考え、こどもまんなか社会を実現するための新たな司令塔として、こども家庭庁を来年四月に創設して、強力に推進すると答弁をしておりまして、決してないがしろにしているものではないということを御理解をいただきたいと思います。

 総理との各自治体の首長との面談につきまして、さきの通常国会で総理も、全国で千七百を超えます市区町村の中で先駆的、意欲的な取組を行っている首長が大勢おり、それぞれを大事にしなければならず、まずは、こども政策担当大臣、こども家庭庁において情報収集をする旨の答弁をいたしております。私も、大臣になりましてからこの三か月弱、世田谷区や町田市、あるいは、今後、鎌倉市も訪問する予定であります。言及をいただきました明石市の泉市長とも経済団体のフォーラムでお会いをいたしまして、お話をじっくり伺う機会もございました。

 どこで誰にどういうふうに会ってどういう話を聞くかということにつきましては、今後、事務方とも相談をした上で適時適切に決めてまいりたいというふうに思いますが、いずれにしても、自治体の声、現場の意見を第一に大切にしながら子供政策を着実に進めてまいります。

 

小倉大臣は、総理が子育て支援策について「どこで誰にどういうふうに会ってどういう話を聞くかということにつきましては、今後、事務方とも相談をした上で適時適切に決めてまいりたい」と答弁しました。果たして、結果はどうなったかご存じでしょうか。すなわち、総理は、自治体における子育て支援策について理解を深めるため、「どこで誰にどういうふうに会ってどういう話を聞」いたのか、読者の皆さん、お判りですか?

 

私たちは、その答えを泉房穂市長のツイートで知りました。2023年2月20日の泉市長のツイートを引用します。

岡山県奈義町」にまで総理が足を運び、市民の声に耳を傾けたのは、いいことだと思う。“パフォーマンス”だとの批判もあろうかと思うが、それでも官邸にこもって“検討”をしているよりは、いいことだと思う。もし明石市にもお越しいただけるなら、明石市民の声にも耳を傾けていただきたいと切に願う

 

泉市長のこのツイートには、岸田総理による2月19日付けの次のようなツイートが引用されていました。

本日は、少子化対策の「奇跡のまち」岡山県奈義町でお話を伺いました。地域ぐるみでこどもの成長を支えるまちづくりを推進していること、住民参加型の子育て支援サービスを充実させていることなど、貴重なご示唆をいただきました。こども・子育て政策の強化に向けた具体案づくりを精力的に進めます。

 

そうなのです。先ほどの質問、すなわち、岸田総理が、子育て支援策について理解を深めるため、視察した自治体はどこか、の答えは、兵庫県の西隣の岡山県奈義町だったのです。11月1日の参議院の委員会で、塩村議員が、視察先の候補として、明石市奈義町の2つの自治体を具体的に推薦し、それに対し、岸田総理大臣は、某市長へのあてつけのように後者の奈義町を選んだということです。

 

地域バランスも考慮すると、岡山県奈義町を視察したことで、岸田総理が、明石市を訪問する可能性は100%どころか1億パーセント無くなりました。さすがの泉市長も、岸田総理から完全に見放されたことを悟ったに違いありません

 

2月20日の上記ツイートは、岸田総理から見捨てられたことへの負け犬(敗北)宣言と受け止めることができます。このツイートには哀愁が漂っていますが、それにしても、失意で弱気になっているときだけは、「もし明石市にもお越しいただけるなら」と妙にへりくだり、しかも「明石市民の声にも耳を傾けていただきたいと切に願う」と「市民」を持ち出すところも、いかにも泉市長らしいですな。

 

次回の記事で取り上げますが、政府の中では、泉市長の子育て支援に関する主張(「好循環」やら財源論)が全くのデタラメであり、他の自治体の施策の参考には全くならないことは共通理解となっているようです。それにしても、何度も総理に面会や視察を呼びかける「ラブコール」を送っていながら、ことごとく無視され続け、片思いのまま最後はノーを突きつけられた泉房穂市長は、嘲笑の対象である哀れで滑稽なピエロのような存在ですね。

 

(付記)盟友と思い込んできた自見はなこ議員にも見捨てられトホホ

ところで、片思いといえば、泉市長が盟友だと勝手に思い込んでいる国会議員に、自見はなこ議員がいます。自見議員は現在、こども政策・少子化対策担当の政務官を務めているようです。2022年8月21日の泉市長のツイートでは、自見議員から、明石市視察の打診があったことを、自慢げにつぶやいています。

『自見はなこ』参議院議員が「こども政策・少子化対策担当」の『政務官』に就任し、引き継ぎも終えられ、直接のご連絡もいただいた。胡蝶蘭のお礼と、明石市視察の打診だった。もちろん喜んでお受けする。

自見はなこ政務官の活躍を大いに期待し、全面的に協力もしていきたい。

頑張ろう、同志として!

 

果たして、その後、自見はなこ政務官明石市を視察したのでしょうか。残念ながら、盟友だと思っている自見議員からも泉市長は見放されてしまったようです。というのも、聞くところによると、自見議員も、長らく泉市長の虚言・妄言に気づくこと無く、まんまと騙されてきたようです。だけど半年前に政務官に就任し、子ども家庭庁準備室のスタッフから明石市の状況について正確な情報の説明を受け、ようやく泉市長の主張のデタラメだらけであることを理解したらしいです。