泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

泉房穂市長が職員から見放され、蚊帳の外状態に置かれていることを裏付けるエピソード

令和5年3月24日午前8時01分に泉房穂市長が発信したツイートを見て、衝撃を受けました。そのツイートは、令和5年の地価公示に関するつぶやきです。

「上昇率」が兵庫県内で“1位”とのこと。素直に嬉しい。2023年の公示価格で明石市内の「住宅地の平均地価」が“3%”も上がっている。大久保や西明石周辺の上昇傾向も続いており、今後も上昇が見込まれるとのこと。商業地についても同様で、明石市の勢いはこれからも続く。明石市はこれからも大丈夫です。

 

私たちが何に衝撃を受けたかというと、今般公表された地価公示の内容についてではありません。虚栄心の塊で、うぬぼれ屋の我らが泉市長が、地価公示の結果概要が国土交通省と各都道府県において3月22日の16時50分に正式公表されてから、39時間以上も自身のツイートで自画自賛せずに耐えていたことに、びっくり仰天したのです。

 

だって、泉市長殿はこれまで、自身にとって好都合のデータが存在しようものなら、そのようなデータを入手次第間髪おかず瞬時にツイートに誇示して自己陶酔されてきましたよね。今般公表された地価公示は、「住宅地の平均地価」の上昇率が、明石市兵庫県内で第1位という内容であり、泉市長殿のキャラを考えると、はやる気持ちを抑えることができず、遅くとも正式発表の直後までには、結果を意気揚々とツイートでご自慢されるものと予想していました。

 

ところがどっこい、今回は泉市長にとって感極まる結果が正式発表されてから39時間以上も、ツイートでひけらかすことなく「耐えて」おられたのです。いい格好しいの子供じみた性格が、いつの間にか完治したのでしょうか。どうやら、そうではなさそうです。

 

おそらく、3月24日の朝起床し、神戸新聞の紙面を広げ明石面(地域版)の記事を目にするまで、泉市長は「住宅地の平均地価」の上昇率が、明石市兵庫県内で第1位であるという事実を知らなかったのでしょう。これは、衝撃の事態だと言わざるを得ません。以下において、何が衝撃なのかを解説します。

 

統計データ公表の際の慣行

一般論として、マスコミで必ず取り上げられるような社会的関心の高い統計データを国や都道府県が公表する場合には、事前に市町村にデータを提供するという慣行があります。とりわけ、自治体ごとの順位が数値的に比較されるような統計データであれば、プレスリリースが行われる数日前には、市町村に結果が伝達されるはずです。

 

これは、公表に際し、各自治体において十分な事前準備を行えるように、という配慮によるものです。すなわち、結果が公表されると、関係機関や一般市民などから役所に問い合わせ(場合によってはクレーム)が入る可能性があり、各市町村において予めそれに備えた対応を練るたの時間が確保されるということです。

 

また、県内で上位や下位となった自治体に対しては、マスコミから、調査結果の受け止めについて取材が寄せられます。そのため、結果が公表(厳密には、マスコミにデータが提供)されるまでに、各市町村の担当部局では調査結果について考察を行い、自治体としての見解をまとめた想定問答(体外応答要領)を作成し、幹部に報告・相談して機関決定を行い、組織内で認識の共有を図るという作業が行われます。

 

そして、自らの自治体が県内で1位になったという誇るべき調査結果、あるいは逆に県内でワースト1位という不名誉な結果については、正式発表に先立って首長まで報告がなされるというのが、行政における常識的対応です。これはあくまでも行政内部での情報共有であり、正式発表よりも前に市町村がフライングで情報漏洩することは許されませんが。

 

本年の地価公示の結果公表プロセス

しかるに、今般の地価公示の結果については、3月22日の16時50分に結果概要が「正式発表」され、各地点の詳細情報は3月23日の0時0分に解禁となりましたが、実のところ報道機関に対しては、上記時刻までは体外公表しないことの約束のもとに、3月14日には内々に情報提供されていました。

報道解禁日時指定で、3月14日には各都道府県から報道機関にデータが提供されていた

 

これは、各報道機関において記者が内容について事前に勉強し、十分な取材を行えるよう、8日ほどの準備期間が設定されていたことを意味します。しからば、各都道府県から管内の市町村に対し、3月10日頃までには調査結果の最終確定版が情報提供されていたことでしょう。

 

そして、他の市町村と同じように明石市においても、県庁から情報提供を受けた調査結果について担当部局で考察を行い、想定問答(体外応答要領)を作成していたに違いありません。そして、想定問答は、正式発表の3月22日よりも以前に、副市長まで報告・共有されていたはずです。

 

今回の調査結果は、明石市にとってすこぶる「名誉」なものであり、てっきり泉房穂市長の腰巾着である高橋啓介政策局長あたりが、ゴマすりすりで市長に対し、「住宅地の平均地価」の上昇率が、兵庫県内で第1位という栄えある結果を事前報告していたに違いない、そう思っていました。

 

否、事前報告はあり得ませんね。と言うのも、明石市が1位という結果の報告を受けようものなら、泉市長は解禁日時まで我慢することができず、早めに情報を漏らしてしまう可能性が極めて高いからです。そんなことをすれば、国や県との関係において大問題になってしまいます。

 

従って、政策局長あたりから地価公示の結果について市長に報告するとしても、事前報告ではなく、正式発表とほぼ同時刻に報告がなされるであろうことが推測できました。

 

ところが、今や、腰巾着たる政策局長でさえすっかり面従腹背モードになってしまったでしょうか、事後にも泉市長に結果を報告していなかった可能性が濃厚です。

 

果たして、泉市長殿は残念なことに、明石市の「住宅地の平均地価」の上昇率が、兵庫県内で第1位というファクトについて、3月24日の新聞記事を目にするまで認識できていなかったようです。ちなみに、3月22日の夜のニュースでは概要が報道され、翌23日の新聞紙面には、地価が一覧で掲載されていました。それらの報道の際には、どうやら市長は「名誉な」結果に気づかなかったのでしょう。

 

今回の事案に限らず、悲しいかな、もはや泉市長は完全に職員から見放され、市政に関する各種情報を十分に提供されず蚊帳の外状態に置かれているのでしょう。哀れな泉市長に同情を禁じ得ません。

 

 

(追記)

なお、今回の記事では、地価公示の内容については特段言及していませんがなにゆえになにゆえに「素直に嬉しい」と喜んでいるのか全く意味不明です。土地所有者にとっては固定資産税が上昇するだけで特段メリットがなく、市長の独りよがりに過ぎません。

 

また、以前の記事でも取り上げましたが、子育て支援の度合いと地価の推移には何ら関連は無く、子育ての支援の充実による好循環として地価が上昇しているという泉市長の持論は、事実無根です。

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