泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

実のところ、市長はジェンダー平等には興味がないのでは?(前編)ツイート分析

泉房穂明石市長は、2022年11月24日に記者会見を行い、12月議会に、「あかしジェンダー平等の推進に関する条例案」を提出する予定であることを表明しました。
https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/kouhou_ka/shise/shicho/kaiken/documents/20221124_siryou1.pdf

 

この条例案は、2021年8月からの22年3月に開催された庁内の「ジェンダー平等プロジェクトチーム」、そして22年1月から開催された「明石市ジェンダー平等の実現に関する検討会」での議論を踏まえ、条文化されたもののようです。

 

市民の会としては、「ジェンダー平等プロジェクトチーム」報告書や「明石市ジェンダー平等の実現に関する検討会」提言書の内容については高く評価しており、条例案の内容についてもおおむね賛同します(次回中編で述べますが、女性副市長公募の提唱など、一部疑問に感じる部分もありますが)。

プロジェクトチーム報告書
https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/gender/documents/01_pt_houkokusho_honpen.pdf

検討会提言書
https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/gender/documents/gender_teigennsho.pdf

 

 

しかしながら、これまでの泉市長の言動等にかんがみれば、泉市長ご自身は本音の部分ではジェンダー平等にはそれほど関心はなく、マイノリティ問題を生業とする論壇エリートを意識したウケ狙いのパフォーマンスに過ぎないのではないかと思えてなりません。

 

今回は、市長がジェンダー平等への認識や関心の度合いを、
・市長のツイートの状況(前編)
明石市政における女性登用の実績(中編)
・新たな地域政党についての市長のインタビュー発言(後編)
を振り返って検証します。

 

本稿前編では、ジェンダー関連の過去の市長のツイート内容を分析します。

 

泉市長は2021年12月以降、これまでに4300件を超えるツイートを書き込んでおられます。泉市長のツイート内容は多岐にわたっていますが、ネット民のウケが良さそうなポピュリズム的毒舌が目立ちます。

 

ただし、本人の関心が高く本人が信念に基づいて対応しているテーマについては、ネット民からのウケが期待できなくても、ツイッターで饒舌に語ることがあるようです。その一例が、養育費問題です。養育費問題は、泉市長が従前から取り組んできたテーマですが、ネット民が飛びつく話題ではありません。バズることは期待できなくても、本人の信念として、養育費問題にはしばしばツイートしておられます。

 

一方で、ネット民が興味を持つテーマではなく、かつ、泉市長自身がたいした思い入れのない案件については、目立つことが期待できるとき以外、ほとんどツイートされていない印象を受けます。その典型例が、ジェンダー問題と言えるでしょう。現に、11月30日にツイッターを再開して以降、今般の条例案をはじめジェンダーについては一切ツイートしていません。

 

では過去に、泉市長はジェンダー関連でどのようなツイートをされていたのか、振り返ってみましょう。

 

先述の「明石市ジェンダー平等の実現に関する検討会」は、政治とジェンダー論が専門で「クオータ制」導入を唱える三浦まり上智大教授を会長に、申琪榮(きよん)お茶の水女子大学教授なども参画し、そうそうたる顔ぶれで開催されました。

 

 

このツイートは、機を見るに敏な判断で三浦教授という第一人者に委員就任と会長着任を依頼し、快諾いただいたことの自慢が主目的だったようです。

 

 

関連して2022年7月3日、三浦まり教授と申きよん教授から提案書を受け取った旨のツイートです。嬉々としてスリーショット写真を載せていますが、肝心の提案書の中身については一切言及がなく空疎です。泉市長ご自身はジェンダー平等には無関心であることの何よりの証左です。

 

 

3月19日のツイートでは、兵庫県副知事に、女性が登用されなかったことを「残念だ」とコメントしつつ、女性副市長について、「次の機会には、必ず『女性登用』を具体化したい。今しばらくお待ちのほど。」と予告宣言をしています。

 

実際、3月末に任期途中で副市長2人が退任した後任として、「兵庫県初の女性副市長」が就任しました。女性副市長さんは、人柄も能力も優れており申し分ないと思いますが、ツイートの内容は、今回の人事がもっぱらジェンダー平等の「演出」を意図した政治的パフォーマンスであることを物語っています。

 

 

 

2022年1月7日には泉市長は、歯の浮くような仰々しい表現でジェンダー平等への取り組みへの決意を表明し、自己陶酔に浸っておられます。

明石市は「ガラスの天井」をなくす。「吹き抜け」にする。
年明けの人事異動で、部下以下6名を配置した。
明石市から、日本の古い社会を変えていく。
立ち止まっていたのでは、私たちに未来はない。

 

では、実際のところ、他の市と比べて、明石市は女性登用に熱心に取り組んできたと言えるでしょうか。次回中編では、明石市政における女性登用の実情について検証します。

 

 

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