泉房穂(前)市長の御言葉を検証する明石市民の会

泉房穂(前)市長の過去の発言を振り返り、明石や日本の将来について考えます

2023年の住みたい街ランキング、住みよさランキングにおける明石市の成績はいかに

 

 

例年この時期になると、マスコミ(出版社)や不動産関連企業などから、「住みよさ街ランキング」「住みたい街ランキング」なるものが相次いで発表されます。

 

どこぞやの元市長は、この手のランキングものが発表されるや、恣意的に切り貼って、おらが市は1位だの、上位だのと自慢ばかりしてこれられました。本ブログでは、本年1月に、この手のランキングものについて8本の記事を連続的に掲載し、どこぞやの元市長の愚かさ・滑稽さを検証してきました。


初っぱなの記事は、2023年1月8日掲載の「明石市が各種ランキングで1位、と第1位連呼の広報、恥ずかしくないですか?」です。

akashi-shimin.hatenablog.jp

 

この記事では、「本当に住みやすい街大賞2022 in 関西」で西明石が第1位、「(関西)住み続けたい駅ランキング」で人丸前駅が第1位、「【関西圏】子育てに関するサービスが充実している自治体ランキング」で明石市が第1位を獲得したことを紹介した「広報あかし11月15日号」と、某市長のツイートを取り上げ、以下のようにコメントしました。

 

この手のランキングものは、マスコミや不動産関連企業、コンサル会社など様々な調査会社が手掛けており、同じようなジャンルのものであっても、結果が大きく異なるのが実情です。ランキングものは、話のネタとしては面白いですが、調査の対象や選択する指標、各指標の配点重みづけなどによって、結果は左右されます。調査主体の意図によって、改ざんとは言わないまでもデータ・クリーニングと称してデータが恣意的に調整されている可能性も否定できません。


なので、この手の民間のランキングに行政がいちいち振り回されて一喜一憂するのは愚かしいことですし、自らの自治体が上位にランキングされているものだけを作為的にチョイスして、自慢げに市民に提示するのは不誠実で滑稽なことです。


自身の市が上位にランキングされている調査がある一方で、類似調査において必ずしも上位にランクインせず、下位に留まっているようなものや不都合なデータも存在するはずです。
 

むしろ市政運営においては、自市の成績が悪いデータがあれば、そこから目を背けることなく、どこに問題があるかをしっかり検証し、改善に生かしていくことの方がよっぽど重要ではないでしょうかね。

 

この記事を皮切りに、いずれも2022年に発表された、日経クロスウーマンの「共働き子育てしやすい街ランキング」、東洋経済の「子育て自治体ランキング」、長谷工グループとメジャーセブンのランキング、いい部屋ネットとライフル・ホームズのランキング、生活ガイド.comのランキング、SUUMOのランキング、ARUHIのランキングを連続して紹介しました。

akashi-shimin.hatenablog.jp

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6月10日に泉房穂氏がツイートしたランキング

しかるに、このたび6月10日に泉房穂氏は、今般公表された『全国住みたい街ランキング2023』の結果についてつぶやいておられます。

『全国住みたい街ランキング2023』で、「兵庫県明石市」が“急上昇”とのニュースだが、“31位”から“16位”ぐらいでは納得がいかない。我が「明石市」は、もっと高く評価されてしかるべき街だと思っている。「明石市の住みやすさ」の発信が、明石市長としてチョット足りなかったということだろうか・・・

 

いかにも泉氏らしい誇大妄想でごわすで、「“31位”から“16位”ぐらいでは納得がいかない」とのことですが、ここで問題です。『全国住みたい街ランキング2023』とは、どこの機関が公表したものでしょうか。

 

よほどのランキング・マニアでなければ、即答できないと思いますが、答えは、生活ガイド.comのランキングです。

 

このランキングは、情報サイトの会員による「人気投票」の結果を集計したもので、2023年1月13日の本ブログ記事「戻りたい街ランキング」の信憑性を徹底検証 不動産業界の各種ランキングに見る明石市の本当の実力(その3)において2022年の結果を取り上げ解説しました。詳細はこの記事をお読みいただければと思いますが、エッセンスを紹介すると、次のように論じていました。

 

なんら客観性や普遍性、正当性が無いランキングを持ち出して、おらが市は全国一だぞ、と自慢したり威張っている「生きる恥さらしのような間抜け市長」の顔がすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。


年齢や家族構成、ライフスタイルなどの属性を調整した上での「住みたい街」の回答結果であれば意味のあるデータですが、これらの属性を一切考慮せず、回答結果を単純集計するのは全く不毛なことであり、作成されたランキングは客観性を欠いた無意味で空虚な文字の羅列に過ぎません。

 

住みたい街ランキングのたぐいは、たとえ無意味で空虚なものであったとしても、ちょっとした娯楽性のあるエンターテイメントと割り切って楽しむ分には何ら問題はありません。しかしながら、自らの自治体がランキングで上位を獲得したことが、自身の政策の手柄であるかのごとく自慢し威張るような市長は大馬鹿であり、市長がこの手のランキングを持ち出すことは市民への背信行為だと言わざるをえません。

 

生活ガイド.comのランキングについて、このように「なんら客観性や普遍性、正当性が無い」「無意味で空虚な」ものであると酷評しましたが、他方で、評価の多面性を重視し、指標選定や順位の算出過程についてそれなりに情報をオープンにした上で、客観性や透明性の確保に配慮しているランキングものについては、私たちは比較的ポジティブに評価しています。

 

東洋経済の「住みよさランキング」の結果はいかに

ポジティブに評価できる客観的なランキングの一つが、東洋経済新報社による「住みよさランキング」です。東洋経済が1993年から毎年公表しているもので、住みよさを表す各指標について偏差値を算出して、その平均値を総合評価として順位付けされています。2023年の結果の詳細については、このたび発刊された『都市データパック2023年版』に掲載されているようですが、そのダイジェストが6月12日に東洋経済オンラインに掲載されました。

https://toyokeizai.net/articles/-/677972

 

さて問題です。東洋経済オンラインには「住みよさランキング2023」全国総合200位までが載っていますが、全国800あまりの市区の中で、明石市は何位にランキングされているでしょうか。

 

上述のとおり、生活ガイド.comによる『全国住みたい街ランキング2023』では、明石市は“16位”だったようですが、これと同じ程度の成績でしょうか。それとも、さらに上位にランクインしているのでしょうか。

 

答えは…、残念ながら「圏外」です。200位以内には入っていません。結局、明石市は、謙虚さという価値観が皆無であるインチキ某元市長の自画自賛とは裏腹に、客観的な街の実力は残念ながらこの程度(全国200位以下)でしかないのです。

 

もとい。明石市の「客観的な街の実力は残念ながらこの程度(全国200位以下)」という表現は、必ずしも適切ではありません。これまでも本ブログで述べてきたとおり、明石市は、自然条件、社会経済的条件が全国でも有数の好条件で恵まれすぎた基礎自治体であり、明石市の「基礎体力」に鑑みれば、まともな市政運営が行われていれば、全国上位50位以内にランクインされていてもおかしくありません

 

にもかかわらず、住みよさの客観的評価において明石市が全国の市区の中で200位以下に留まっているということは、泉房穂氏による12年間の市政運営が如何に稚拙でデタラメなものであったかを雄弁に物語っていると言えるでしょう。


併せて、東洋経済オンラインでは6月12日に、『「4歳以下の子供」女性人口比で多い地域トップ30 子育て支援策で自治体間で格差が広がる未来』という記事を配信しています。

https://toyokeizai.net/articles/-/678207

 

この東洋経済オンライン記事では、『20~39歳女性人口当たり0~4歳児数』の上位30市がリストアップされていますが、さらに問題です。明石市は、上位30位に入っているでしょうか。否でしょうか。某元市長は、明石市出生率が際立っているかのごとく自慢されてきたので、当然に上位30位以内にランクインされているのでしょうか。このあたりは、本ブログの次回記事で掘り下げますので、ご期待ください。

 

ちなみに、東洋経済では昨年は、「住みよさランキング」の姉妹編として、子育て関連の指標に特化した【子育て編】ランキングも公表していました。本年も公表されるのかどうか現時点では不明ですが、泉氏が自慢するところの子育て環境に関するランキングにおいてさえも、明石市の昨年の成績は192位と振いませんでした。これについては、再掲になりますが、本ブログの1月10日の記事「東洋経済の子育て自治体ランキングで、明石市は192位の衝撃」で解説しています。詳細はこの記事をお読みいただければと思いますが、最後にエッセンスを引用しておきます。

 

全国812自治体のうち192位ということなので、著しく下位という訳ではありません。一般論としてはむしろ健闘しているほうです。しかしながら、我らが泉房穂市長殿が、子育てのしやすさで明石は全国トップクラスだと豪語しておられることに照らせば、にわかに信じがたい衝撃的な醜態です。

 

おそらく、明石市役所内では、この調査結果もタブーになっているものと想像します。もし泉市長殿がこの調査結果を目にしたら、「なんで明石が一番ちゃうんや。おかしいやろ。東洋経済新報社に火つけてこい。(東洋経済を)燃やしてしまえ」と、わめきちらすこと間違い無しですから (´;ω;`)

 

私たちは、なにも泉市長のアラ探しや、足を引っ張り貶めることを目的として、このような一見不都合なランキングを提示している訳では断じてありません。上述のとおり、「好成績となっているランキングだけに目を向けて自画自賛するのではなく、むしろ、成績の悪いランキングが存在するのであれば、そのような不都合な事実をこそ直視すべきであって、自らの弱点と向き合い、冷静に改善策を検討することが何よりも重要」だという基本的認識に基づき、ニュートラルに様々なランキング結果を提示しているに過ぎません。